質問の目的・目標・手段

質問の目的

菊川でより便利な公共交通を実現する。

質問の目標

答弁の中で、次期「公共交通計画」「菊川市総合計画」の中で、より便利な公共交通を実現するという意志を確認する

手段

①これまでの菊川市の公共交通政策を振り返り、共有する。
②市民意識調査を根拠に、公共交通の市民ニーズの高さを明らかにする。
③「福祉有償運送」「教育支援センターの交通手段」の課題を明らかにする。
④他市のデマンド交通の事例を引用し、デマンド交通の改善可能性を明らかにする。

質問通告のAI要約

AIかんたん要約

菊川市では、みんなが利用しやすい公共交通を作るための計画を立てています。現在の計画は2019年に作られ、2025年までのものです。新しい計画は2024年と2025年に作られます。この期間は、他の重要な計画も同時に作られるので、とても大事な時期です。
また、日本全体でも公共交通に関する法律が変わり、状況が大きく変わっています。そこで、みんなが利用しやすい公共交通を目指して質問します。

  1. コミュニティバス 現在の計画には、コミュニティバスの再編がありますが、利用者が少ないことや市民の満足度が低いことが課題です。この点についての現状と問題点を教えてください。

  2. 路線バスの維持 現在の計画には、路線バスの維持が含まれていますが、その現状と課題について教えてください。

  3. その他の事業 他にも、交通の乗り換え地点の機能強化や高齢者の外出支援などの事業があります。これらの取り組みについて教えてください。

  4. 福祉輸送 障がいや介護が必要な人のための福祉輸送が、利用者の増加や燃料費の高騰で資金難に陥っています。この点についての現状と問題点、今後の方針を教えてください。

  5. 市民意識調査 市民意識調査で、多くの人が「交通が不便」と感じています。これをどう次の計画に反映させるかについて教えてください。

  6. 次期公共交通計画 新しい計画では、地域の多様な交通手段やAIオンデマンドなどの新しい技術を取り入れることが求められています。次の計画の方針について教えてください。

  7. AIフルデマンド 他の市町村では、AIを使った予約制のバスが運行されています。菊川市でもこうしたサービスの実現可能性について教えてください。

  8. 高齢者の外出促進 他の市町村では、AIを使った乗り合いタクシーで高齢者の外出を促しています。菊川市でもこうしたサービスの実現可能性について教えてください。

  9. 教育支援センター 教育支援センターに通う子どもたちのための交通手段が必要です。現行の公共交通政策での対応と、次期計画での方針について教えてください。

これまでの経緯など

選挙広報に「新しい公共交通の実現」を提示

〈コミタクくんの改善〉
①降車時に目的地まで運行(エリア内)
②30分前まで予約可能に
③増便(1時間に約1本)

質問通告書の全文

【質問要旨】
「菊川市地域公共交通網形成計画」は菊川市として公共交通の今後の方向性を見出し、新たな公共交通施策を図るための計画です。現計画は、2019年度に策定され、2025年度に満了します。そして次期計画である「地域公共交通計画」は2024年度と2025年度の2年間で策定が進められます。また、2024年度と2025年度は、菊川市の最上位計画である「第3次菊川市総合計画」の策定期間でもあります。つまり、本年度と来年度は、公共交通計画と総合計画が同時に改正される期間であり、菊川市の地域公共交通の再構築について検討し、新しい地域公共交通をデザインすることができる、非常に重要な期間です。
また、国の動きとしても、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(以下、地域交通法という。)が令和2年11月、令和5年10月に改正され、現行の地域公共交通計画が作成された2019年度の時点から、大きく環境が変わりました。
今回の質問では、これまでの菊川の政策を分析したうえで「住民・事業者・行政の三方良し公共交通の実現をすべき」という立場で、質問をいたします。

1.現行の「地域公共交通網形成計画」には、事業として「菊川市コミュニティバスの再編」が定められています。これに対応する事務事業には「コミュニティバス推進事業」があります。成果指標に基づく評価については、「コミュニティバス1日当たりの利用者数」は、令和7年度の目標値145人に対し、令和4年度実績値は124人。「利用しやすい交通手段が確保されたまちだと思う市民の割合」は、令和7年度の目標値が59.0%に対し、令和4年度実績は43.1%でした。
以上を踏まえ、コミュニティバス推進事業についての現状と課題を伺います。
2.現行の「地域公共交通網形成計画」には事業として「路線バス及び自主運行バスの 維持」の事業が定められています。これに対応する事務事業には「バス路線維持対策事業」があります。バス路線維持対策事業の現状と課題を伺います。
3.現行の「地域公共交通網形成計画」には事業として、他にも「交通結節点の機能強化」「運行情報提供の充実」「高齢者外出支援制度の導入」「商業施設などとの連携サービスの導入」「公共交通利用促進活動の実施」が示されています。これらの事業についての取り組みを伺います。
4.現行の「地域公共交通網形成計画」には、公共交通の現状に関する整理として、障がい者や要介護者など公共交通機関を利用することが困難な方に対して運行する「福祉有償運送」が記載されています。
近況では、菊川市社会福祉協議会の福祉有償運送が、高齢化による利用者の増加と、燃料費の高騰により資金難で苦境にたたされており、募金活動を始めました。以上を踏まえ、菊川市の福祉輸送についての現状と課題、また、今後の方針を伺います。
5.令和6年2月に公開された「第3次菊川市総合計画策定支援業務~市民意識調査~」は、18歳以上の市民や市内の中学生、高校生、企業を対象者にしたアンケートで、合計1,857件の回答を得たものです。このアンケートで「菊川市に住みにくい理由」として最も多かった意見は「交通の便がよくない」の63.8%であり、平成26年に行われた前回の調査と比較して6.1%上昇しています。2番目に多かった意見は「買い物が不便」の52.2%であり、前回と比較して1.7%上昇しています。また、どちらも前回の順位と変わっていません。更に記述での回答にも、公共交通に対する沢山の意見が寄せられています。
以上を踏まえ、公共交通政策の観点から、市民意識調査をどのように分析し、次期総合計画や次期地域公共交通計画にどのように反映させていくか、方針があれば伺います。
6.令和2年度と令和5年度の改正を経て、地域交通法には、従来の公共交通サービスに加え、地域の多様な輸送資源(自家用有償旅客運送、福祉輸送、スクールバス等)も計画に位置付けることが示されております。また、「地域の関係者相互間の連携に関する事項」を地域公共交通計画への記載について努める事項として新たに追加されました。事業面では、自治体と交通事業者が、一定の区域・期間について交通サービスの水準、費用負担等の協定を締結して行う「エリア一括協定運行事業」の創設や、AIオンデマンド、キャッシュレス決済、EVバスの導入等の「交通DX・GXを推進する事業」の創設なども行われました。
以上を踏まえ、次期「公共交通計画」について、現時点での策定方針を伺います。
7.静岡県富士市では、AIフルデマンドバス「のるーとふじ」が運行しています。これは、時刻表が無く、AIが予約状況に応じて運行ルートを考えながら走る予約制の乗り合いバスです。予約はスマホか電話で行います。予約のある停車場のみ運行するので、定時定路線バスより、出発地から目的地までの移動が早くなります。通常のオンデマンド交通とは違い、時刻表が無いため、より柔軟な利用が可能となります。また、岡山県久米南町では、貨客混載によるAIフルデマンド交通「カッピーのりあい号」を運営しています。これは、AIフルデマンド交通の車両が、フードデリバリーや買い物代行などのサービスも同時に行う取り組みです。以上の事例も踏まえ、菊川市でのAIフルデマンドや貨客混載の公共交通についての、実現可能性を伺います。また、次期計画に向けて、まずは事例を研究することや、サービスを提供する事業者に話を聞くことが重要と考えますが、それについての方針も伺います。
8.愛知県豊明市では、AIフルデマンドの乗り合いタクシー「チョイソコ」を運行しています。チョイソコの大きな特徴として、「高齢者の外出促進による健康増進」を主要な目的としている点があります。「野菜や弁当販売」「スマホ教室」「歴史講座」「健康マージャン」など、様々なイベントを「チョイソコ通信」という案内を定期配布し、外出機会の創出に取り組んでいます。これは、公共交通の「自家用車より手間がかかる」という点を逆手にとり、健康増進と利用者増加を図る、特筆すべき事例です。以上の事例も踏まえ、「高齢者の外出促進による健康増
進」を全面に押し出した公共交通について実現可能性を伺います。また、前問と同様、次期計画に向けて、この事例も研究することや、サービスを提供する事業者に話を聞くことが重要と考えますが、それについての方針も伺います。
9.菊川市の教育支援センターは、不登校児童生徒に対しては、家庭以外に過ごせる時間と場所を保障するための教室です。場所は中央公民館にあり、平日の9時~14時に開設されます。児童生徒が教室までいくための交通手段が課題となっています。現行の公共交通政策で、教育支援センターと連携する方策があるか伺います。
また、次期計画には教育支援センターへ通う児童生徒など、子どもたちの公共交通の利用についても十分に考慮して欲しいと考えますが、方針を伺います。