渥美よしき渥美よしき

消防団は、消火活動のみならず地震や風水害等、多数の動員を必要とする大規模災害時の救助・救出活動、避難誘導、災害防御活動など非常に重要な役割を果たしています。菊川市にとっても消防団活動を維持していくことは、防災上非常に重要なことであると考えます。今回の質問は、今後、消防団活動の維持をしていくために消防団勧誘の広報を強化し、消防団の業務マニュアルを作成すべきという立場で質問をいたします。

渥美よしき渥美よしき

消防団員の確保のための施策と、消防団員の確保状況を伺います

長谷川市長長谷川市長

1つ目の消防団員の確保のための施策と、消防団員の確保状況についてですが、消防団員の確保のための施策として、従来から行っている事業としては、市内の店舗におきましては、消防団員とその家族の皆さんに対して、通常よりサービスの上乗せをしていただける「消防団応援の店」の加盟促進。そして、静岡県の制度である消防団員を雇用し、消防団活動に配慮した規程を整備するなどの支援を頂ける事業所等に対し、法人事業税または個人事業税の2分の1に相当する額100万円を限度として控除する「消防団協力事業所」の認定事業所を増やしていくことを進めています。また、令和4年度からは負担軽減として、査閲大会を廃止することで短期間集中の訓練の軽減を図っており、さらに本年度からは処遇改善として、消防団員活動報酬の見直しと、準中型自動車免許の取得費用に対する補助金交付制度を開始しております。 消防団員の確保状況につきましては、消防団条例に定める定数364人に対して、5月末現在の団員数が264人、充足率は72.5%という状況となっております。

渥美よしき渥美よしき

消防団の勧誘強化のためには、消防団員の待遇向上や負担軽減が重要ですが、その上で広報活動の強化が必要不可欠であると考えます。具体的には、消防団の業務内容や待遇が分かりやすく記載されたパンフレットの作成や、その内容をSNSなども活用して広く周知することです。広報活動の強化についての方針を伺います。

長谷川市長長谷川市長

2つ目の消防団の勧誘強化のための広報活動の強化についての方針についてですが、これまで消防団の広報活動として、市ホームページやSNSへの掲載、消防団が作成した消防団広報誌「ひまわり」を自治会文書による全戸へ配布、菊川市成人式で新成人への配布をしております。 本年度はSNSのさらなる充実に加え、広報きくがわの5月号に1ページの特集を組み、消防団活動の紹介と併せて団員募集の呼びかけを行っております。コロナ禍での3年間、お祭りなどの地域行事が行われなかったことで地域のつながりが希薄となり、消防団員の勧誘が難しくなっていると聞いております。 私としては今後、コロナ禍前のように、むしろコロナ禍前以上に地域活動が活発になることを期待しており、お祭りなどの地域行事の場をお借りして、消防団活動に対する理解と共感を深めていただけるような広報活動を行うことで、消防団員の確保につながり、市民の皆さまの安全安心にもつながるものと考えております今後は勧誘活動に利用する資料として、消防団入団対象世代の若者や、そのご家族の皆さまの理解と共感を持っていただけるようなリーフレットの作成を進めるとともに、さらなる効果的な広報活動について、消防団活動活性化検討委員会の意見を伺いながら実施してまいります

渥美よしき渥美よしき

査閲大会が廃止され、また団員数が減少していく中、消防車の操作や消火活動のやり方など消防団業務の継承が課題となります。消防団業務の適切な継承のために、菊川市で統一された消防団の分かりやすいマニュアルを作成することが一つの方法と考えます。マニュアル作成について、市の見解を伺います。

長谷川市長長谷川市長

最後に、消防団業務の適切な継承のための菊川市統一マニュアル作成についての見解についてですが、ご質問にあります消防車の操作や消火活動のやり方につきましては、いざというときに速やかに水を出すためには、まずは操作に習熟すること、訓練が第一であると考え、分団ごとに訓練を行っていただいています。しかし、年に数回の訓練では、いざというときにポンプの操作に不安があるといった団員もいらっしゃるかと思いますので、議員よりご提案いただきましたマニュアルにつきましては、有事の際に即、活用できるものを作成することを前提として消防団本部と協議しながら作成してまいります

渥美よしき渥美よしき

再質問に移ります。消防団の活動というのは、やはりイメージとして、夜遅くまで活動しなきゃいけない日が多いですとか、訓練がたくさんあって大変ですとか、お酒の付き合いが大変というイメージが実際あります。私自身、入団する際に複数の方から「とても大変だからやめておいたほうがいいんじゃないの」と言われた事実もあります。やはりこれが現状じゃないかなと思っております。しかし、実際に入団して分かったことは、実際にはそれぞれの団員が決して無理のない範囲内で活動できるということです。正義感の強い若者や地域に貢献したい若者にとってぴったりの活動だと思います。 消防団員確保の最大の課題は、皆さんが漠然と抱いてしまっている消防団のイメージと、実際の消防団の活動に大きなずれがあるということだと思っております。ですので、まずは消防団の誤ったイメージを払拭することが団員確保の一丁目一番地だと思います。ぜひ若者の視点に立って、何が入団のハードルになっているのか分析して、これなら仕事をやりながらでも活動ができそうだなと思ってもらえるようなパンフレット、チラシ、これを作ってい ただきたいと思います。以上を踏まえて、このパンフレット、チラシの作成方針というのを最後に伺えればと思い ます。

担当職員担当職員

消防総務課長兼警防課長でございます。平常時におけます消防団活動につきましては、時代の流れであるとか社会の変化などによりまして以前と比べて変わってきていると、そう考えております。また、市長の答弁にもありましたように、査閲大会の廃止などの消防団活動の負担軽減を進めることなどによりまして、渥美議員がおっしゃられるように、現在の消防団の入団対象の世代のその親の世代、父親の皆さんが活動していた頃よりも現在の消防団活動の負担というものは軽減されているのではないかと考えております。 改めまして、消防団の広報活動の方針とのことですが、先ほどの市長の答弁にもありましたように、消防団入団対象世代の若者の皆さん、またそのご家族の皆さまの理解と共感を持っていただけるようなリーフレットの作成を進めてまいりたいと考えております。また、作成に当たりましては、渥美議員のご質問の中にもありましたように、過去に消防団でご活躍いただいた世代の皆さんのお話、また「昔は大変だった」というお話であるとか、今の消防団の皆さんの声──今、渥美議員がおっしゃられたように「大変と聞いていたけれども、そうでもなかった」とか「やりがいがある」とか、そういった声を市民の皆さまに届けていけるような紙面づくりを進めていきたいと考えております。