ソース
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/kikugawa/MinuteView.html?council_id=101&schedule_id=4&is_search=true&minute_id=96
※わかりやすいように質疑と答弁の順番を一部変更しております。

質問事項1、保育士不足の解消実現を

渥美よしき渥美よしき

質問事項1、保育士不足の解消実現をについて質問をいたします。保育は子ども達の命を預かる非常に重要な仕事です。そのような保育の現場では、保育士不足が非常に大きな問題となっております。厚生労働省のデータによると令和4年4月の全国の保育士有効求人倍率は1.98倍で、全業種平均の1.17倍と比べ高い水準となっております。また、県内の保育士有効求人倍率は2.61倍と、さらに高い水準となっています。実数でいうと1,131件の求人に対し、求職者は434人しかいないという状況です。また、保育士の採用がピークを迎える1月時点の県内の保育士有効求人倍率は、何と4.40倍にもなります。このデータを見て分かるように、保育士はまさに不足しており取り合いの状態が続いております。さらに給料が高く、家賃補助なども手厚い都市部に保育士が流出しているという話も聞きます。菊川でも保育関係者の皆さまから一番寄せられる問題は保育士不足です。今回は子ども達の命を預かる保育現場の一番の課題、保育士不足の解消を実現するために保育補助者雇用強化事業や保育宿舎借り上げ支援事業を活用すべきであるという立場で質問をいたします。


渥美よしき渥美よしき

1、市内の保育関係者の皆さまから、保育士が不足しており、特に朝夕の時間帯が足りなくて困っているという声を複数聞いております。保育士不足に対する菊川市の認識を伺います。


長谷川市長長谷川市長

1つ目の菊川市の保育士不足に対する認識についてですが、保育士不足については全国的にも課題とされており、環境改善や処遇改善に取り組んでいるところであります。本市でも市内の園長で組織する幼児施設連絡会で保育士採用の情報交換を行っておりますが、希望する保育士が採用できない園もあるとお聞きしております。そのような中ですが、限られた保育士で勤務体制を組み、お子様を安心して預けられる環境を整えていただいていると認識しております。


渥美よしき渥美よしき

2、菊川市保育士バンクも朝夕の保育士の確保の手段であると考えます。菊川市保育士バンクの各園の募集状況では、朝夕の時間帯の募集はあるか伺います。また、実際に朝夕の時間帯でマッチングした事例はあるか伺います。


長谷川市長長谷川市長

2つ目の菊川市保育士バンクで各園は朝夕の時間帯の募集をしているか。実際にマッチングした例はあるかについてですが、菊川市保育士バンク制度は保育士資格者等を持ち、菊川市内の保育所、認定こども園等で働くことを希望する方に登録していただき、保育所等と登録者のマッチング支援をする制度です。現在、朝夕の時間帯のみで募集や登録は行っておりませんので、今後、登録する段階で朝夕のスポット募集や登録が行えるよう進めてまいります。なお、朝夕の時間帯でのマッチングではありませんが、菊川市保育士バンクを通じ、民間園で昨年度1名の採用につながっております。


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3、子育て支援員の活用も朝夕の保育士確保の手段であると考えます。平成28年4月施行朝夕の児童が少数となる時間帯における保育士配置に係る特例では、保育士最低2人配置要員について、朝夕など児童が少ない少数となる時間帯においては、保育士2名のうち1名は子育て支援員研修を修了したもの等に代替可能とすると示されております。この特例は菊川においても適用可能か伺います。また、市内においてこの特例を利用した例はあるか伺います。


長谷川市長長谷川市長

3つ目の保育士配置に係る特例は菊川市でも適用可能か。この特例を利用した例はあるかについてですが、本特例が適用されるのは、その時間帯に受け入れる園児に対して保育士配置基準が1名となる場合に限られています。本市でも基準を満たせば適用とすることは可能ですが、その特例の基準を超えて受け入れていただいていることや、保育の質の低下を懸念するなどの理由で、本特例制度を適用している保育所等はございません。なお、東議員のご質問でも答弁しましたが、子育て支援員については、市内の2園で子育て支援員を配置し、子どもの安全な保育環境づくりなど取り組まれております。


渥美よしき渥美よしき

4、保育補助者雇上強化事業は保育士の業務負担を軽減し、保育士の離職防止を図ることを目的として、保育補助者の雇い上げに必要な費用を補助するものです。定員121人未満の施設は年額232万8,000円、定員121人以上の施設は年額465万6,000円を上限として100%補助がされます。この事業を導入し、子育て支援員の雇用を強化することで朝夕の保育士確保につながると考えますが、市の方針を伺います。


長谷川市長長谷川市長

4つ目の保育補助者雇上強化事業導入の市の方針はについてですが、本事業の目的は2点あり、1点目は保育士の業務を軽減し、保育士の離職防止を図ること、2点目は事業者が保育補助者に対して、保育士資格の取得を促し保育士を増やすことです。子育て支援員として保育所等で働きながらさらに保育資格を取得し、引き続き保育士として保育業務に携わっていただける事業となりますので、保育士確保の一つの方策であると考えます。また、静岡県社会福祉協議会でも保育補助者雇上費貸付事業という事業を実施しており、一定の条件を満たせば返還免除となるため、本事業も保育士確保の有効な手段と考えます。保育補助者雇上強化事業等につきましては、類似の貸付制度との比較や保育所等からのご意見や要望などを確認し検討してまいります。


渥美よしき渥美よしき

5、保育士宿舎借り上げ支援事業は、採用された日から起算して8年以内の常勤の保育士1人当たり月額8万2,000円を上限として、宿舎を借り上げるための費用を4分の3の割合で補助するものです。この事業を導入することは保育士確保の大きなアドバンテージになるため、菊川市でも導入を検討すべきと考えますが、市の方針を伺います。


長谷川市長長谷川市長

5つ目に、保育士宿舎借り上げ支援事業導入の市の方針はについてですが、保育宿舎借り上げ事業支援事業は、保育事業者が保育士用の宿舎借り上げた費用の4分の3を国と市で補助し、残りの4分の1を保育事業者が負担する事業です。現在本市では、保育士不足の解消に向けた取組の一つとして保育士等就業奨励金事業を実施しています。保育士宿舎借り上げ支援事業についてですが、本市の実情では、家から通える範囲の勤務地選択が多く、また保育事業者にも一定の負担がかかることもあり、実施しておりません。しかしながら、コロナ禍で若者の働き方に関する意識が大きく変化しており、その動向を注視してまいります。


渥美よしき渥美よしき

◆4番渥美です。まず質問事項1、保育士不足の解消実現をについて再質問をいたします。答弁の中での確認なんですが、県の社協、県の貸付制度の答弁ありましたが、これの実績が分かれば伺えればと思います。.130


担当職員担当職員

◎こども政策課長でございます。菊川市においては、今のところ事例はございません。以上でございます。.131


渥美よしき渥美よしき

◆4番渥美です。次の再質問です。まず、朝夕の人材確保についてなんですが、これは今まさに直面する保育現場の課題、私の母なんですけども、過去に幼稚園で働いていたことがありまして、それを知っている保育関係者の方は、私と会うたびに毎回現場に復帰できないか、毎回本当に切実な思いでお願いをしてくださいます。そのぐらい現場は人手不足の状況だと思います。そのような状況の中では、まず保育現場とこの人材確保という問題についてしっかりと話し合うこと、これが何よりも重要であると考えます。その上で、答弁にもありましたが、保育士バンクの活用も重要と考えますが、その保育士バンクの活用においても、やっぱり現場の皆さんと話し合いながら、どうやって取り組んでいくか一緒に考えてことが必要と思いますが、それについての市の見解を伺います。.131


担当職員担当職員

◎こども政策課長でございます。今、議員が言われるように、やはり保育現場の要望を把握するためしっかりと話合いをすることは大変重要と考えております。先ほど市長のほうから答弁をさせていただきましたが、まずは保育士バンクにおいて朝夕とか、就労時間を限定した分かりやすいスポットの募集や登録を行いまして、各園の状況を確認し、登録者と保育所のマッチングが円滑に進められるように取り組んでまいります。また、多くの方が登録していただけるように保育現場の声とか、多様な働き方の事例等、また具体的な募集要項などを記載して、双方に有意義な情報提供を行ってまいりたいと思っています。以上でございます。.131


渥美よしき渥美よしき

◆4番渥美です。次に子育て支援員についてですが、こちらも朝夕を含めた人材不足の解消、保育士人員の負担軽減につながると考えます。保育士バンクとも重なる部分あるんですが、この子育て支援員というのをもっと周知していく、知らない人も多いと思うんですが、広めていくこれも必要だと思いますが、この子育て支援員の周知についても方針を伺います。.131


担当職員担当職員

◎こども未来部長(竹田安寛君)こども未来部長です。子育て支援員に限らず制度の周知というのは、本当に必要だというふうに考えてございます。各種の制度、新たな制度につきましては、園長会を通しましてお話しをさせていただいているところでございます。ご質問いただきました子育て支援員の取組につきましても、市内の2園で支援員を配置をして、子どもの安全な保育環境づくりに取り組まれておりますので、市内園でも活用事例について周知をするということで、またほかの園でも、こういった活用につながればと思っております。そういった相談があればまた対応していきたいと思っております。また、子育て支援員になるためには、県の研修の周知につきましても、市のホームページそれからSNS等を通じて、また周知に取り組んでまいりたいと思っております。以上です。.132


渥美よしき渥美よしき

◆4番渥美です。次に保育士補助者雇用強化事業や保育士宿舎借り上げ支援事業についてもぜひ前向きな検討、これをお願いする立場です。先ほど保育士宿舎借り上げ支援事業については、家から通う方が多いですとか、事業者に一定の負担がある、そのようなお話がありましたが、これも本当にそうかという視点で、ぜひ事業者の方に本当にそうなのか、思い込みとか偏見を捨てて、ぜひ一度話し合っていただきたい。負担があるとはいいますけれども、事業をやらなければ負担はないわけであって、事業をやる人は当然負担はあるんですけども、それはやる意思がある人がやるわけですから、ぜひ一度ゼロベースでお話をしていただきたい。この2つの事業について保育現場としっかりと意見交換して、このニーズや実現性について検証をしていただきたいと思いますが、この意見交換をまずはやってほしい、これについて市の見解を伺います。.132


担当職員担当職員

◎こども政策課長でございます。まず保育所等に運営をしている法人や保育現場で働く保育士さんのニーズをつかんで、施策に生かしていくことは大変重要なことと、私も感じております。議員より提案していただきました、保育所借り上げ強化事業や保育士の宿舎借り上げ事業につきましては、議員もおっしゃられましたけれども、やはり保育所等に意向を確認してまいります。また園ごとに取り巻く環境等違いますので、個別に園を訪問するなど行い、現状の園の把握をしながら施策の検討につなげてまいりたいと思っております。以上でございます。.133


渥美よしき渥美よしき

◆4番渥美です。保育士不足については最後の質問になりますが、保育士人材の確保はすぐにでも解決しなければならない短期的な課題であると同時に、保育の質や安全の維持向上のために必要不可欠であるという意味で、中長期的な課題でもあります。保育の質や安全は菊川にとっての重要な資産となります。保育士不足は時がたてば解決するという問題ではないと私は思います。菊川市行政として迅速かつ具体的なアクションを強く望みますが、迅速かつ具体的なアクションについて最後に市長の意見を伺います。.133


長谷川市長長谷川市長

◎市長(長谷川寬彦君)渥美議員のお母様も幼稚園の先生をされていたということで、今行けばぜひ復帰してほしいというようなお話があるということ、実は私の家族も幼稚園の先生を長いことやっていまして、めばえのほうにも行かせてもらってまして、同じようなお声がかかってるような実情をよく分かっております。話をそらすわけではないんですけれども、今多くの職業の方々が持続可能であるかという意味では本当に不足しているのが現状だというふうに思っております。保育士もそうですし、本当に高齢者の介護の方々もそうですし、もっと言うと農業の担い手の方もそうですし、よく教育長とお話しさせてもらうんですけれども、学校の先生に至ってもなかなか大変だと、そういう問題がもうこれから社会問題として大きくあるということは十分認識しております。そんな中で、やっぱり小さい頃に幼稚園の先生になりたい、保育士という言い方する子はいないかもしれませんけど幼稚園の先生になりたいという、そういう夢を持っている子は多いと思うんですよね。そういった夢を持った方が、それがいい仕事として具現化できるような体制づくりはしっかりとしていかなければいけないなというふうに思ってますし、そういった今こういった抱えてる問題について、全国でいろいろ同じ問題を抱えておりますので、いい事例をいろいろ調べて、それをしっかりと具現化していきたいというふうに思います。以上です。.133