その昔、二宮尊徳は、村々の復興のため、まず第一にその村の人口について調査をしたと聞いたことがあります。翻って、菊川市の人口に着目すると、今年の1月のデータでは、外国人住民数は3,638人で総人口に対する比率は7.53%と、静岡県内で一番高い値となっています。二宮尊徳のアドバイスを聞くまでもなく、外国人住民の割合が高いことは、菊川市の注目すべき最大の特徴の一つと言えます。この特徴を最大限生かし、また、多文化共生の施策をさらに充実させることで、国籍を超えて誰もが幸せで安心して暮らせる多文化共生社会の実現を目指していくべきという立場で以下質問いたします。 1、菊川市の外国人住民の割合が高い要因は何か。また、今後の外国人住民割合の推移についてどのように予測するか伺います。 2、外国人児童生徒の日本語初期指導をしている虹の架け橋教室について、現状、国の補助金の制度上、3月の開校ができていません。切れ目のない日本語初期指導の提供のため、通年開校の速やかな実現が必要と考えます。3月の開校の実現性について伺います。 3、虹の架け橋教室について、公立小中学校との密な連携が重要と考えます。連携のため、公立小中学校の教科書を虹の架け橋教室に貸与することは可能か伺います。 4、虹の架け橋教室との連携について、特別支援が必要と思われる児童生徒について、現状の受入れ体制はどのようになっているか伺います。また、入学前診断によって、特別支援学級へのスムーズな移行が可能か伺います。 5、外国人児童生徒の公立小中学校へのお試し入学や見学の実施状況を伺います。また、外国人児童生徒の公立小中学校への入学ハードルを少しでも下げるために、お試し入学の実施促進が必要と考えますが、その方針を伺います。 6、公立小中学校の日本語指導講師と外国人支援相談員の取組実績と今後の方針を伺います。 7、外国人児童生徒の就学実態調査について、調査結果とその結果をどのように分析するか伺います。 8、外国人住民に対し、どのような手段で情報を発信し、または収集しているか伺います。また、より充実した情報発信のため、掛川市や島田市で導入されているカタログポケットという多言語対応の広報閲覧サービスを取り入れることが考えられますが、その方針を伺います。 9、外国人住民や外国人学校に向けて送られる書類について、翻訳されずに送られている書類が一部あり、全く読めないので困っているとの声を聞いたことがあります。外国人住民や外国人学校に向けて送る書類については、全て地域支援課を通して、ちゃんと伝わるように、言語に配慮した上で郵送することが必要と考えますが、その現状と今後の取り組みを伺います。 10、外国人住民に対する新型コロナワクチン接種の情報提供について、現状と取り組みを伺います。 11、外国人住民の情報収集や情報発信のため、市内のブラジル人学校等との連携が重要と考えますが、その取組を伺います。 12、多文化共生に対する助成事業である多文化共生のまちづくり促進事業を菊川市でもどんどん活用していくべきと考えますが、これまでの活用実績と今後の活用について方針を伺います。
私からは、1問目の1つ目と、8つ目から12個目と2問目のご質問にお答えします。 最初に1問目の多文化共生社会の実現についてのご質問にお答えします。 最初に菊川市の外国人住民割合が高い要因は何か。また、今後の推移についてどのように予想するかについてですが、本市では、平成2年の出入国管理及び難民認定法の改正により、企業が外国人を積極的に雇用するようになったことから、南米系外国人住民が急増しました。その後、30年以上にわたり多くの外国人住民が暮らしていることから、外国人住民が必要とする食料品や衣服を販売する店舗や飲食店、自動車販売店などがあるほか、身近に外国人学校や教会があるなど生活の基盤が整っています。 また、地域の日本人住民の皆さまが、外国人住民を特別な存在ではなく、地域の一員として迎え入れていいただいていることや、市役所への通訳員の配置や多言語での情報発信、日本語指導が必要な児童・生徒への支援など、外国人住民を受け入れる環境が整ってきていることも、外国人住民割合が高い要因であると考えています。 令和2年に実施した外国人住民アンケートでは、菊川市が住みやすいまちだと感じる外国人の割合が90.7%となるなど、外国人住民が安心して暮らせるまちづくりが進んでおりますが、外国人住民の状況は今後の社会情勢により大きく左右されるものと考えております。最近では、ベトナムやインドネシアなどアジア各国から技能実習生としての来日が増加しており、多国籍化が進んでおります。 8つ目の外国人住民に対し、どのような手段で情報を発信、収集しているか。また、多言語対応の広報誌閲覧サービス導入の方針についてですが、外国人住民に対する市政情報や暮らしに必要な情報は、英語、ポルトガル語のほか、やさしい日本語を活用して、多言語版広報菊川や、外国人相談窓口フェイスブックページにより発信しています。また、市ホームページは8言語で閲覧できる環境を整え、多言語による情報提供を行っています。 外国人住民からの情報は、外国人住民アンケートの実施や、外国人学校、外国人を雇用する企業など関係機関への定期的な聞き取り調査に加え、外国人相談窓口での相談対応や、地域住民からの情報提供などにより随時収集しています。 情報の多言語化を推進するための自動翻訳サービスの導入については、関係課で検討し、令和2年度より地域支援課において、90言語以上に対応し、翻訳精度が高いAI自動翻訳サービス「T─4OO」を試行的に導入し、文字数の多い行政文書の翻訳や、通訳員不在時に急いで発信しなければならない情報の翻訳などに活用しています。議員提案の10言語の自動翻訳機能などを利用できるカタログポケットも、自動翻訳サービスの一つとして検討しましたが、利用者自らがスマートフォンやタブレットから広報紙を多言語で閲覧できるなどの利点の反面、広報紙など冊子の閲覧に特化したサービスであることや、編集作業に時間と労力を要するなどの課題もあり導入には至りませんでした。ただし、ICTの進展により、自動翻訳や多言語情報発信に関するシステムは日々進化をしていますので、今後も、情報収集や現在導入中である「T─4OO」機能検証を進め、本市の実情に即した自動翻訳システムの導入について継続的に検討を進めてまいります。 9つ目の外国人住民や外国人学校に送る書類は地域支援課を通し、言語に配慮した上で送付することが必要と考えるが、現状と今後の取組はについてですが、税金や保険、福祉、子育てなどに関する通知や案内、外国人学校などへ送付する文書につきましては、各担当課からの依頼に基づき、地域支援課で英語、ポルトガル語などに翻訳し、担当課から送付しています。 令和2年度は218件の行政文書の翻訳に対応しており、前年度と比較して76件増加しました。 しかし、対象者一人ひとりの使用言語の把握が難しいことや、翻訳作業に一定の時間を要すること、市以外の関係機関から送付される書類もあり、全てに対応できていないのが現状です。 今後も、行政文書の多言語化をさらに推進するため、庁内への周知、徹底や翻訳体制の充実に努めてまいります。 10個目の外国人住民に対する新型コロナウイルスワクチン接種の情報提供について、現状と取組はについてですが、まず、新型コロナウイルスワクチン接種に関する情報については、接種対象者への個別通知のほか、広報菊川、市ホームページへの掲載やSNS等を通じ、随時発信しております。 市ホームページは、多言語対応をしており、先日予約が開始された40歳代、15歳と18歳など対象者へのお知らせについては、ポルトガル語版と英語版を作成し、ホームページにも掲載いたしました。 ワクチン接種の相談窓口では、ポルトガル語の通訳者を配置し、電話や来所する外国人の方へ対応しており、集団接種会場では、接種終了後に配布している注意事項等を記載した用紙についてポルトガル語版を用意し、必要な方に配布しております。 ワクチン接種の年代が下がるに従い、相談や接種に来られる外国人の方も多くなってきていますが、日本語がわかる方と一緒に来られる方がほとんどであり、特段対応に苦慮した状況は発生しておりません。 今後についてですが、これから予約が開始される年代のお知らせについてもポルトガル語版と英語版を作成し、市ホームページ等に掲載をしていくとともに、ワクチン接種に必要な情報の発信に努めてまいります。 11個目の外国人住民の情報収集や情報発信のため、市内のブラジル人学校等との連携が重要と考えるが、その取組はについてですが、市内の外国人学校4校に対して、毎月必ず職員が訪問し多言語版広報菊川や多言語で作成された市や県、国からのチラシなどを手渡し、児童生徒や保護者への周知をお願いしています。また、2カ月に1回在籍する児童生徒の人数を確認しているほか、定期的に聞き取り調査を実施し、運営状況や保護者の就労状況などについて確認を行っています。 これまでも、茶こちゃんメールや外国人相談窓口フェイスブックの周知に協力いただいたところ、登録促進に大きな効果があり、外国人学校との連携は大変重要であると考えています。引き続き、情報発信や情報収集に向けた連携を図ってまいります。 12個目の多文化共生のまちづくり促進事業の活用実績と今後の活用についてですが、現在実施している多文化共生施策は、主に国の外国人受入環境整備交付金や、県の補助金などを活用して継続的に実施しているところです。議員提案の多文化共生まちづくり促進事業は、平成21年度に多言語版暮らしの便利帳作成事業で活用した実績がございますが、近年は活用の機会はございませんでした。ただし、多文化共生を推進するため貴重な財源であると考えられますので、他市の活用事例などを参考に、対象事業を研究した上で積極的に活用してまいりたいと思います。
教育長の松本です。私からは渥美議員の多文化共生社会の実現についてのご質問のうち、2つ目から7つ目についてお答えします。 2つ目の虹の架け橋教室の3月の開校の実現性についてですが、虹の架け橋教室は、定住する外国人の子どもが公立学校へスムーズに編入できることを目的として、掛川市、御前崎市、菊川市の3市で構成する小笠地区定住外国人児童生徒就学促進連絡協議会からNPO法人静岡県教育フォーラムへの委託事業として実施しております。 本事業の実施項目や実施期間を記載した委託契約書には、国への実績報告期限の関係から最長で2月末までに教室を閉講しなければならないとされております。このようなことから3月の開講は行われていない状況です。3月を開講とするには補助事業の日程や、委託先であるNPO法人としての対応など様々な課題があるため、開講の必要性も含め3市による協議会により協議してまいります。 3つ目の教科書の虹の架け橋教室への貸与についてですが、教科書は小中学校の全児童生徒に無償配布されるものであり、国により厳しく管理されているため、貸与できる予備はありません。また、教師用の教科書及び指導書は市の予算にて購入しておりますが、各学校に対し最低限の必要数しか配布しておりません。 虹の架け橋は市からの委託事業として実施しており、教科書等はこの委託費の中で購入すべきものと考えております。 4つ目の特別支援が必要と思われる児童生徒の受入れ体制についてですが、特別支援が必要と考えられる児童生徒がいた場合、まず虹の架け橋教室からの連絡で情報共有を行います。 その後特別支援の担当者等が児童生徒の様子を確認したり、必要に応じて発達検査等を実施したりします。それをもとに学校でどのような支援を行うかを考え、その子に応じた環境になるように学校側と編入に向けて準備を進めております。 なお、入学前に行う発達検査については、日本語を使い出した初期段階で行うことが難しく、また、文化や成育歴の違いによっても大きく結果が左右されることから、検査を行うことについて慎重に判断する必要があると考えております。 5つ目のお試し入学や見学の実施状況及び方針についてですが、虹の架け橋教室は小中学校編入を見据えた初期支援施設であるため、入学希望があった場合には、日本の学校へ編入し、将来を考えていく意思確認を保護者、子どもに十分に行います。日本の学校への就学を目指す中で、保護者の強い希望や、虹の架け橋の指導上で必要が生じた場合には、授業見学や学校オリエンテーション等を行った事例もあります。 今後の方針について、虹の架け橋への入学は小中学校への編入を前提としたものであり、受入れ態勢も整わないことから、現時点ではお試し入学の実施は考えておりません。なお、見学等の依頼があった場合には対応してまいります。 6つ目の日本語指導講師と外国人支援相談員の取組実績と今後の方針についてですが、外国人支援相談員は6名おり、7小学校に配置され、子どもの授業支援や通訳・翻訳業務にあたっております。日本語指導講師は4名おり、3中学校2小学校に配置され、長期休業中も勤務しながら、外国人支援相談員と同じ業務を行っております。 今後も外国人児童生徒の在籍状況や学校の実情に応じ、より支援の行き届く配置の工夫や、研修会等の学びの機会の充実を図ってまいります。 7つ目の外国人児童生徒の就学実態調査の調査結果とその結果をどう分析するかについてですが、就学実態調査では、児童生徒の就学先として認定されるのは、いわゆる義務教育諸学校と外国人学校のみであり、虹の架け橋やその他の施設で学んでいる場合については、不就学の扱いになります。令和2年度の調査では、就学先と認定されない施設在籍者や新型コロナウイルスによる帰国予定の遅れ等があり、不就学児童生徒が見受けられましたが、その後、小中学校等への就学等によりほぼ解消されつつあります。調査結果についてはその理由を把握し、関係機関と連携しながら今後も不就学者を出さない、適切な就学支援へと努めてまいります。 以上で、渥美議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
多文化共生社会の実現についての再質問をさせていただきます。 虹の架け橋教室が3月だけ開校できていない現状について、現状行政の仕組みの問題で教育現場が困っているような状態だと認識しています。公立学校の新学期は4月に始まります。その直前の3月、一番大事な時期に開校できないと、公立学校への移行や準備がスムーズにいかないことは、想像できると思います。これはとても現場としては困ったことだと聞いています。また、講師も3月だけ働くことができない現状です。生徒のスムーズな移行と講師の安定した雇用の観点から、虹の架け橋教室の3月開校は必須なことであると考えます。 昨日、広域連携に関する市長の答弁もありましたが、ぜひ、虹の架け橋教室の所在地である菊川市が先頭を切って、御前崎市と掛川市に3月開校の必要性を説明し、協議を前向きに進めていただきたいのですが、その方針を伺います。
教育文化部長です。ご質問ありがとうございます。教育委員会のほうでは、なるべく子どもに対してどうかというか、子どもにいいようにやっていきたいというのが基本です。3月の開校につきましては、先ほども申し上げましたけれども、掛川市、御前崎市で構成します小笠地区定住外国人児童生徒就学促進連絡会というもございます。そこの中で協議しなければ、先ほど申し上げました委託契約書についても変更できませんので、そこで話はさせていただきたいというふうに思っております。しかしながら、現在、12月ぐらいの開催だということを確認しておりますが、会の中では、少し形式的なお話になろうかというふうに思いますので、担当者として、事前に少し開設に向けて話をしていきたいと思います。それから、開設するには虹の架け橋さんのご協力ですとか、あと子どもに対してどうかとか、保護者の方のご理解ですとか、いろいろな調整が必要になってまいりますので、そのあたり調整しまして、開設に向けて協議はしていきたいというふうに思っております。
前向きな協議をお願いいたします。 次に、虹の架け橋教室への教科書貸与について質問します。現在、公立校ではどんな教科書が使われているかなど、情報を提供したり、生徒の不用になった教科書を集めて提供したり、何かしら可能な形で連携していただきたいと思いますが、方針を伺います。
教育文化部長です。教科書につきましては、先ほど答弁にありましたが、基本的には虹の架け橋のほうでご購入をいただきたいというふうに思っております。しかしながら、無駄なものといいますか、余分に経費をかけなくてもいいというふうに思いますので、各学校には、それこそ進学、それから卒業で不必要になる教科書等もあるかと思いますので、そういったところはご父兄のほうに少し声をかけて、寄附をいただくとか、そういったことで考えていきたいと思います。 あと、教科書については、虹の架け橋でどの程度必要なのか、数ですとか、教科ですとか、いろんな必要性があろうと思いますので、そのあたりの必要性を聞きながら、うまくできる方法といいますか、そういうものを考えていきたいというふうに思っております。
次に、公立校に外国人生徒を受け入れる際の質問に移ります。 特別支援やお試し入学の配慮について、ぜひ虹の架け橋教室等とより密な連携をして、生徒にとってよりよい受入れ体制を実現していただきたいです。その方針を伺います。
教育文化部長です。先ほど申し上げましたが、一番は子どもにとっていかにいい方法ということでございますので、子どもにとっていい方法を取っていきたいというふうに思います。 特別支援の関係ですが、先ほど教育長の答弁もありましたが、やはり言葉がわからない子どもが前提ですので、なかなか検査が難しいというような現状もありますので、そのあたりは、虹の架け橋と調整を取りながら少しやっていきたいというふうに思います。それから、お試し入学の件ですけれども、やはりどうしても学校に入りますと、学用品の問題ですとか、給食の問題、席を確保するとか、いろいろな問題が関わってまいりますので、必要性がどうかというところもありますが、検討していきたいというふうに思っております。
虹の架け橋教室については、以上となりますが、今回の質問は、虹の架け橋教室に実際に伺い、お話を聞いて作成いたしました。ぜひ、行政としてより密な連携をしていただき、外国人の子ども達と公立校をつなぐまさに架け橋となるように、今後もより一層の支援をお願いいたします。 次の質問に移ります。答弁にありました外国人相談窓口、フェイスブックページについて、その配信状況を伺います。
地域支援課長でございます。外国人相談窓口のフェイスブックページの発信状況でございますけど、昨年の5月から開設いたしまして、昨年度が78件、本年度が8月末現在で102件の情報を発信しておりまして、フォロワー数も8月末現在で532人余になっております。掲載内容でございますけど、多言語版広報菊川であったり、イベント情報、あと災害等緊急を要するものを主な掲載内容といたしまして、発進しておりますが、最近では、コロナに関するものが半分近い情報発信のほうをしている状況でございます。
フェイスブックページの取組、とても効果があると思います。引き続きよろしくお願いします。 一方で、紙媒体である多言語版広報も配布方法や内容等を工夫してより多くの方に読んでいただくことが重要と考えます。配布状況と今後の方針を伺います。
地域支援課長でございます。多言語版広報につきましては、毎月発行している広報菊川の一部を優しい日本語、ポルトガル語、英語に作り替えております。配布状況につきましては、各自治会から依頼のあった部数を毎月自治会文書にて配布しております。配布の部数でございますけど、ポルトガル語が31自治会、236部、英語が4自治会7部となってございます。また、自治会に加入していない外国人住民の方にも対応するということで、公共施設や外国人の利用が多いスーパー、飲食店、教会などに配架しているほか、あと外国人学校を通じて配布もお願いしております。配布部数につきましては、ポルトガル語が29施設、383部、英語が19施設、113部となっております。今後も、こちらの広報菊川に掲載されている情報から、外国人住民、特に必要と考えられる情報を選択しまして、よりわかりやすい掲載にするなど、内容の充実に努めていきたいと考えております。また、より多くの外国人住民の方に情報を届けるために、外国人住民の多い自治会への周知啓発であったり、新たに多言語版広報を配架していただける外国人利用施設の確保にも努めてまいりたいと思います。
次の質問に移ります。 外国人住民の情報を相談窓口で情報収集していると答弁がありましたが、その相談状況を伺います。
地域支援課長でございます。令和2年度の状況となりますけど、1,039件の相談に対応しました。主な内容としましては、税金、社会保険、年金、あと入管手続、雇用、労働、あと日本語学習などが主な相談内容となっております。そのうち、昨年度は新型コロナウイルスに関する相談も235件ございました。コロナの相談の内容でございますけど、昨年度特別定額給付金の申請とかございましたんで、その関係が154件、あと生活資金に関する相談が50件、雇用、労働に関する相談が8件、あと感染の相談というものが7件、その他、在留資格等が16件ということで、コロナの相談が大変多い状況でございました。
窓口での活動を継続しつつ、さらには外国人学校等へも出向いて情報を集める活動も引き続きお願いいたします。 次の質問に移ります。 窓口での相談や外国人学校等への訪問活動を通して得た情報やよくある質問などをもとに、外国人住民に特化した広報誌を作成することも、多文化共生社会の実現には必要だと考えます。外国人住民に焦点を当てた広報誌を毎月ではなくてもよいのでぜひ作成すべきと考えますが、方針を伺います。
地域支援課長でございます。現在、外国人相談窓口等からの情報によって市内外国人の方に向けて広く周知することが必要と判断したものにつきましては、先ほど言ったフェイスブックであったりとか、市ホームページに情報発信をしておりますけど、多文化共生をさらに推進していくためには、外国人住民に焦点を当てた情報発信であったり、地域で活動する外国人住民の頑張りであったりとか活躍を広く周知していくことは大変重要であると考えております。今後も、現在の情報発信はさらに充実させていくとともに、議員提案の外国人住民に焦点を当てた広報誌の作成、配布につきましても、他市が発行している広報誌を近隣市も発行しているというのは聞いておりますので、そちらのほうを参考に研究を行わせていただいて、現在発行しています多言語版広報の内容充実も含めて、検討していきたいと思っております。
多文化共生について、最後の質問になります。 外国人人口は昨今の菊川市人口の維持、増加に寄与しています。これは、外国人人口が菊川の経済、財政面でも大きなプラスをもたらしていることを意味します。今後の取組次第で、多文化共生はあらゆる意味で菊川の強力な強みになり得ます。そのようなことも踏まえ、県下で一番外国人割合の高い自治体として、県下で一番充実した多文化共生社会を実現していただきたいと思います。その実現に向けて特筆すべきことがありましたら伺います。
本年度ですけど、次期の第4次菊川市多文化共生推進行動指針の策定年度でございまして、現在も多文化共生、関係機関の聞き取りであったり、庁内の関係各課へヒアリングを実施して、策定作業を進めております。本指針の策定にあたりましては、国のプランというものがございますので、そちらも参考にして、さらに近年の社会情勢というものの変化を考慮しながら、改定ポイントということで、1つ目として、外国人住民が地域社会の一員としての参画できる環境の整備、2つ目として、ICTを活用した行政、生活情報の多言語の推進、3つ目として、災害発生、感染症拡大に備えた情報発信、相談対応の体制整備、以上の3つを改定のポイントとして今回指針の策定に取り組んでおります。今後も、社会情勢の変化、本市の実情に即した指針の策定作業を今後も進めていきまして、策定完了後になりますけど、本指針に基づいてさらなる多文化共生社会の実現に向けて取り組みを進めていきたいと思っております。